社会復帰を目指して本を買う

 本当は4月中旬に復帰する予定だったのが、先月後半ずっと病んでしまったがために、1ヶ月延長となりました。それについては結構焦りを感じていて、このままじゃ一生このままなんじゃないか、というかシンプルに働いていないことが辛い、社会的に意味がある日々に感じられない……と思って、リワークについて調べて「脱うつ メンタル不調者のための書くだけ30日ワーク」という書籍を衝動買いしました。


なにかというと、ドリルのようなもので、30日間その書籍に沿った行動や思考の練習等を続けていくことで、社会復帰を成功させるというものです。リワークという、病院や民間団体が主導して社会復帰を支援するシステムがあるのですが、物理的に参加できない人の為に発刊された書籍とのことでした。私は(このブログを読んでいる方はご存知だと思いますが)、仕事内容にしろメンタル維持にしろ「困ったら書籍を買って学んで立ち向かう」という対処をしがちで、個人的にはそれがストレスフリーなので今回も書籍を買ってみました。


というか、どこかに行ってリワーク?いや無理です。やる前から無理とか言うんじゃないよという感じだと思いますが、本でも出来ると書いてあって書籍が出ているんであれば、本を読みます!!!仕事でわからないことが沢山出てきたときに、分かる人を見つけて聞くんでなく、専門書を買って書き込みながらキャッチアップしていく方が圧倒的に楽なんです。


こう言うと、よく「真面目だ…」「もっと気楽にやっていいです」「いや聞いていいんですよ」と言われていて、確かにこう……人に頼らずに本を買って読むなんて、まるでガリ勉みたいな感じがしました。もしかしたらこういうのを辞めて、もっと人に頼っていたら自分を追い詰めずに働き続けられたのかもしれない、とも反省しました。でもお休みが長引くほどに自分にも多少開き直りが出てくるので、こういう真面目さも個性のひとつとして自覚して受け止めたいと思います。もっと気軽に弱音や愚痴を言える同僚が欲しかったから、復帰したらそれとこれとは別に、人に頼りたいと思います。人に頼りつつ、本を読んで知識をつけていく部分もまた大切に出来たら嬉しいです。いや、これ長所だよね?


なんて言っていますが、数年前までは書籍なんて大嫌いでした。大学時代でさえも。文字を読むのがかったるくて、活字は疲れるし、読むのに時間がかかるから勘弁しろよ、まとめといてくれよと思っていました。会社の後輩たちも、仕事の知識向上に役立つ書籍を用意しても全然読んでくれませんが、そういう年代なんだろうなと今は思います。ハイティーンからアラサーになるまでの時間って、体力も気力も満ちていて、他にもいっぱいやることがあるし。沢山友達と遊んだり、いろんな人と付き合って恋愛したり、いろんな場所に行ったり、多少無謀なことをしたり、本当に忙しいですよね。寝る暇も無いですよ。仕事も知らないことだらけだし。


だから、こうやってアラサーにもなって、仕事も慣れたし最低限の知識もついたし、友達も自分も落ち着いちゃうと、たぶん結構時間があって、いよいよ仕事の知識も深めていこうかなと思える気がします。私の尊敬する人のひとりは、30歳までパチンコしかしていなかったと言っていました。その後は人生を仕事、公共事業に捧げているので、今の姿からは遊んでばかりいた姿が想像できません。だから「30歳までなんて、遊んでりゃいいんですよ」と言われて、いやそんなわけないだろ!と思った思い出があります。


そんな感じで、私も書籍は嫌だー!と思っていたのに、今やわからなければすぐに買って読んでしまうし、一番信頼を置いています。それで脱線したのですが、リワークの書籍の「やること」の中に日経新聞を書き写して(タイピング)感想を書くというものがあります。デスクワークの練習だと思います。私は楽天証券口座があるおかげで日経新聞が読めるので、今週から挑戦してみています。ちなみにそれまで一度も日経新聞を開いたことがありませんでした。


気になった記事で600〜900字程度のものを読んでいるのですが、とても面白いです。企業の新製品の記事とか、新しい開発を始めた記事なんかがワクワクしちゃって楽しいです。ちょうど高校受験で新聞の切り抜きの宿題をやっていた頃を思い出します。国際関係の学科を目指していたので、1年間、国際欄の切り抜きをして感想を書いていました。年代がばれますが、当時の国際欄はイラク戦争に染まっていました。


毎日毎日イラク戦争の記事の感想を書きながら、どうやったら戦争が無くなるんだろうと考えていました。どうやったら少年兵が戦わずに済むんだろうとも。かたや自国では沢山の若者が好きに生きているっていうのに。もうどう考えても分からなくて、結局最終的に、当時の自分が出来ることの一つは、自分が直接接している人々に対して、優しくあることだと思うようになりました。手の届かない場所の人々のことを心配して気を病みながら、周囲の人々への配慮を怠ってしまったら順序が逆だと思います。まず自分の周囲に争いが無いよう努めながら、ゆとりの部分で遠い人々を慮っていたいと思いました。いや、「世界平和」を夢に掲げて、その夢を熱く語る傍ら、その夢に没頭するほど家族を省みなくなった、父に対する反抗心もあったと思います。


それで、大人になってみて、今はどうなんだと言うと、結局余力の範囲で寄付をする程度です。それでも貧乏でこれっぽちも寄付なんて出来なかった子どもの頃よりはマシかもしれない。おかしいな、大人になったらもっと色んなことができるようになっているはずだったのに、まさかの無収入です。そういうのも本当辛いので、来月は社会復帰したいと切に感じます。